相棒15元日スペシャル第10話「帰還」のあらすじ
冒頭で警察官2人が団地に立ち寄る。一人は刑事、もう一人は交番勤務らしき警察官。
具体的になにが起こったかわからないけど、なにか調べにきたようだ。
先輩らしきほうの警官の携帯に着信がありパトカーに残ると、もう一人の若い方の警察官が団地に住む女性の部屋へ入っていく。
なにかあって通報したと思ったら、どうやら何も無い様子。ただ、女性はパトカーに残った警察官のことを知っているふう。若い警察官が帰ろうとすると、女性が色仕掛けでせまる。
あわてて部屋を立ち去る警察官がパトカーのところに戻ってくると、先輩らしき警察官の姿はなかった・・・。
特命係に移動命令
場面が変わり、刑事部長の一室。内村刑事部長(片桐竜次)と中園参事官(小野了)が、特命係の2人に移動命令を告げる。
黒水町(くろうずちょう)の駐在所に欠員が出たからというのが理由らしい。
冠城亘(反町隆史)は問題のある警察官が行く場所と、移動先のことを知っているみたい。
特命係の部屋で荷物整理をする右京さんと冠城さん。
都内で警視総監のパーティー
その日の夜、都内で警視総監である四方田(永島敏行)のパーティーらしきものが開かれており、そこには甲斐峯秋(石坂浩二)の姿も。手持ちぶたさで座っている甲斐のところに一人の男性が近づく。
黒水町の町長・和合(八嶋智人)である。
2人は顔見知りらしく、甲斐の息子のこと、前科のある者を町に受け入れる和合のプロジェクトについて話をしていた。
和合が四方田に呼ばれその場を離れると、入れ替わるように副総監の衣笠(大杉漣)が甲斐のほうに来る。
こちらはお互いライバル意識があったのか、会話が刺々しい。息子の不祥事で甲斐も強くは言い返せない。
警視総監・四方田と和合が楽しげに話していたところに、電報が届く。
差出人不明だったが、内容を確認する四方田の顔色が変わる。
黒水町へ
日にちが変わって黒水署内。特命の2人は黒水署の署長(小宮孝泰)に挨拶しに来ていたようだ。
その帰り際、大河内監察官(神保悟志)とすれ違う。
右京さんたちは彼に気づいたが、大河内さんのほうは特命の2人がここにいることは知らず、気づかない。
監察官がどうしてここに?
特命2人の新しい職場となる駐在所で、制服に着替えた冠城さんがさっそく仕事に取り掛かる。
右京さんはなにか気になることがあるようで、荷ほどきもせずなにやら調べている様子。
どうやらこの町では複数の警察官が行方不明になっているようだ。
右京さんが捜査に・・・
右京さんたちは真相を探るべく黒水署へ向かい、一人の警察官に複数名の警察官が連日欠勤していると教えてもらう。この警察官は冒頭でも登場した若い方の警察官で、団地で行方不明となったのが有本という刑事。
彼の案内の元、団地へ向かう。
若い警察官は他の仕事に向かい、右京さんがいつのまにやら用意していた有本の顔写真を手に、聞き込みを開始する。
しかしまったく手がかりは得られず、有本が直前まで使用していたパトカーを調べてみることに。
鑑識の人に頼むも、事件じゃないならと断られ、道具だけを借りて、冠城さんがパトカーを検証。
車内から血痕を発見したことで、次に有本の自宅へ向かう。
有本の部屋に入ると右京さんが、ある香りに気づく、それは駐在所でも嗅いだ覚えのある香りだった。
香りの元となっていた物質を発見。
外からノックをする音が聞こえ、右京さんたちがそちらに向かうと、一人の女性があらわれた。
若月詠子(伊藤歩)という女性ジャーナリストで、「警察も動き始めたんですね」と、彼女も警察官連続失踪事件を追っているとのこと。
有本の部屋にあった物質は、まだ違法性は無いがマジカルハーブという麻薬。
これまでに得た情報などを含め黒水署・署長に有本の件を尋ねると、署長はラリモトというくらい薬がらみでやらかしている噂は聞いていると、開き直ったかのような口調。
右京さんが他の4人が連続欠勤していることについても問いただすと、上からの命令だ、余計な詮索はするなと逆ギレ。
署をあとにし、屋外へ。
「この街で何かが起こっている、イヤな予感がします」と右京さん。
その予感のとおり、次々と事件が発生していく・・・
相棒season15元日スペシャルをみた感想(ネタバレあり)
最近のエピソードではあまり聞かなくなったけれど、特命係も人材の墓場と言われるくらいの部署。そこの人間が、やらかした人が移動させられるという黒水署へ。
特命係に回されるのは、まだマシなほう?
黒水署内は噂どおりのようで、なんか覇気がない。
署長もなんとなく腹黒さを感じるというか、なんか悪いことしてそうだな・・・という印象。
複数の警察官が行方不明ということで、初めは犯罪暦のある町の住人による復讐か?とも思ったんだけど。
差出人不明の警視総監への電報と冒頭で不明になった有本刑事のメールに共通する「タカハシ」という名前があったことで、以前なにかの事件にからんで、不当な扱いをされたり、不幸な目にあったなど、警察に恨みを持つ者の犯行?
他の行方不明者も、不当なこと、あるいは理不尽なことに加わったから?
マジックハーブがからむことで、利権でもめたり、ハーブ使用者が錯乱し死者がでるとか、そういったトラブルがらみ?
・・・と、自分なりに想像を膨らませながらみていましたが、なかなか事件の核心がつかめない。
若い男女が経営する喫茶店を見張っていた警察官が遺体で発見されたり、警視総監が拉致されるなど、次々に事件が起こり、黒水町の地元ケーブルテレビのキャスターの女性も、どこから情報を得ているのかサッパリ見当がつかず、どういう結末になるんだろうか・・・と、興味深く見ていました。
結果から言えば、恨みを持つ者の犯行ではなかった。
なにか深い事情があるというわけでもなく、愉快犯的犯行。
警察官だけを狙うことで、そこになにか意味があると思ってしまっていた。
なので真相を知ったときは、なるほど、そういうことだったのね・・・と意外性を感じ、面白かったです。
情報を共有したほうが良いと、特命係、大河内監察官、社美彌子(仲間由紀恵)広報課・課長が一緒になって捜査したり、最後のほうではセキュリティー問題に力を入れていた副総監が、自らの取り組みが失態を招いたことになり、甲斐さんから皮肉を言われたりするなど、今後のエピソードにもなにか変化がありそうな感じ。
元旦スペシャルなので通常よりも長い時間でしたが、あっという間に時間が過ぎたように感じてしまうほど、楽しませてもらいました。