レギュラー放送の初回2時間スペシャルではなく、直前スペシャルという、昨年と同じようなスケジュールですね。
科捜研の女スペシャル(2018秋)のあらすじ
無職の男・片瀬卓治の他殺体が自室で発見された。被害者の上着のポケットからホテルの謎解きイベントのチケットが見つかったが、チケットにはエナジードリンクの成分が付着…。
捜査により、被害者は殺害される直前に近くのコンビニでイベントのチケットを2枚発券し、その際にエナジードリンクをこぼしていたことがわかった。ただし、見つかったチケットは1枚だけ…。もう1枚は犯人が持ち去ったのか…!?
そのチケットにもエナジードリンクの成分が付着していると睨んだマリコ(沢口靖子)は、その持ち主を探す為に亜美(山本ひかる)と謎解きイベントが行われるホテルへと向かう。
イベント責任者の久井絵里(秋山ゆずき)によると、チケットは回収せず参加者に返しているという。そこでマリコ達は、エナジードリンクのついたチケットを探す為、客を装って謎解きイベントに参加することに。
引用元:http://post.tv-asahi.co.jp/post-63730/
科捜研の女スペシャル(2018秋)結末と感想
おおまかなスジとしては、- 殺人事件の関係者がイベントに参加していることが判明
- その人物は娘を誘拐され、強制されてイベントに参加している
- マリコさんがイベントに参加して謎を解いていく
・・・という流れ。
イベントには殺人と誘拐をした犯人、あるいはその仲間も参加していると推測でき、おおっぴらに捜査活動してしまうと、人質の身がどうなるかもわからない。
どうやって事件を解決していくかが見どころ・・・と思いながら見ていました。
新たに事件が発生することで、先が読めない
ホテルの目玉として、金でできた時価5億円の五重塔も展示されていて、どうやらこれが狙いのよう。娘を誘拐された土居垣光成(宅間孝行)は、イベント会場となったホテルの設計に関わった人物でもある。このホテルで犯罪を計画する犯人が、人質を取って彼を利用しようとしたということなのでしょう。
ところがここで、予想外のことが起きます。
イベント会場でも新たに殺人事件が発生。
被害者はマリコさんや土居垣の行動を監視していたので、犯人グループの一員かと思っていたら、ただの推理好きな男性でした。
監視役じゃないなら、なんで殺されたんだろう?
この被害者を犯人グループの一人と勘違いして、土居垣がつい殺してしまったとか?
誰が犯人の仲間なのか、事件に巻き込まれた土居垣も、実はグループの一員だったとか・・・と、まったく見当がつかず、それがさらに興味を膨らませます。
ホテルで殺人事件が発生したことで、犯人グループには気づかれぬよう、ホテル内でも本格的に捜査が進められます。
事件現場となった掃除用具室では争われた痕跡もあり、洗剤がこぼれていた・・・。
いよいよ計画実行されるも・・・
殺人事件があって警察がホテル内にいるにも関わらず、犯人グループの計画が実行されます。水路から別館の旧ボイラー室に入り、人が通れるほどのスペースのあるダクトを利用して、五重塔がある本館へ向かう。
土門(内藤剛志)さんが、ボイラー室の床の開いたマンホールに気づき、部下の蒲原勇樹に警戒を呼びかける。
ここで土居垣がマリコさんに近づき、あらかじめ用意されていた銃を手に取り発砲。
警備員らが持ち場を離れたスキをついて、窃盗団に五重塔を持ち出してしまった。
警戒されている中、どうやって五重塔を運び出すのだろうと思っていましたが、なるほど、そういう計画だったんですね。
ホテルの設計者を脅して現場までの道を開くのですから、もっとスマートなやり方を想像していました。
犯人たちは五重塔を確保すると、来た道をそのまま引き返していきましたが、窃盗団が川に出たところを、待ち構えていた警察が取り押さえる。
でも、まだ事件は解決しない・・・。
事件の真相(ネタバレあり)
高価な美術品を盗む目的かと思われた事件でしたが、真相は別のところにありました。土居垣に強い恨みを持つものが、彼に復讐しようと計画したものだったのです。
五重塔を盗むにしても、なんか計画がずさんというか、強引過ぎるな~と思ったけど、真犯人にとっては、盗めるかどうかはたいしたことではなく、土居垣を犯罪者にすることが狙いでした。
動機は犯人の母親が病死し、父親が自殺したことに、土居垣が関わっていたから。
土居垣は間違ったことはしていないけど、犯人にしてみれば、善悪の区別なんて関係ないということなのでしょう。
最後に・・・
人質を取られて、犯罪計画に加担させるという点ではそれなりに緊張感もあって楽しめましたし、他人をおとし入れようとする犯人が、想定外の成り行きで、逆にイベント参加者を殺してしまったという部分も、因果応報といった感じが出て、良かったと思う。ただ、許すことができないほど個人的な恨みがあり、犯罪を犯させたいのであれば、弱みを握って時価5億円の美術品を盗む手伝いをさせるというのは、復讐としてはちょっと弱いかな?
スペシャルと銘打つほど、あまり特別な感じもしなかった・・・というのが率直な感想です。
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