【ドラマ】テセウスの船の感想:真犯人は予想外!見たかった結末は違った

2020年3月22日

ドラマ

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TBS系日曜劇場「テセウスの船」が最終回でした。

ドラマを一通り見ての感想や気になったところなどを書き残しておきます。


真犯人は誰だったのか?(ネタバレあり)

「音臼小無差別殺人事件」で父親である警察官・佐野文吾(鈴木亮平)が逮捕され、真相を調べようとした田村心(竹内涼真)が、31年前にタイムスリップするというストーリー。


「音臼小無差別殺人事件」の犯人が、加藤みきお(安藤政信、柴崎楓雅)であることは、すでに明らかになっていたものの、そうするよう仕向けた人物は誰だったのか?


最終回で佐野文吾が刃物で襲われて、犯人が判明するまでサッパリわからなかったので、画面に正志(霜降り明星・せいや)か映されたときは、「こいつが真犯人だったのか~」と意外でした。


その少し前、一連の事件につながりそうな証拠品が廃棄されていた場所で、捜査する警察関係者の付近に発見者であろう正志が立っていた。なんで正志がいるんだろう?と不思議ではあったんですけど……。

落ち着いて情報を整理して消去法で考えれば、犯人が登場する前に「アイツが犯人だ!」と気づけたかもしれませんが、ドラマに夢中になってしまい、そこまで考えられませんでした。


犯人の動機

真犯人が正志なら、動機はなに?とさらに気になる。


真相は1977年の「音臼村祭」が関係していた。

食中毒があり、一人亡くなっている。毒物の原因となったキノコを入れてしまったのが、正志の母親。


両親は離婚、後に母親は亡くなる。犯罪者の子どもということで、妹もいじめにあい自殺。

佐野文吾が母親を逮捕したからこんな目にあった、彼の家族を同じ目にあわせようというのが動機でした。


事件というよりは不幸な事故。そこまで深刻な事態になるかなぁ?と動機としてはやや弱くも感じました。

とはいえ、子どもの世界ではいじめの対象にされるには、じゅうぶんな条件であり、結果、自殺に追い込まれている。


さらに地元に帰ってきた正志が最初に目にしたのが、佐野一家が庭で遊んでいる幸せそうな家族の光景。

正志が逆恨みしてもおかしくないかな?……とこちらの都合で勝手に想像。


冤罪をでっちあげ、佐野文吾を陥れようとする犯人

「音臼小無差別殺人事件」が未然に防がれ、仕込んでおいたワープロや毒物を物証に、別の事件で佐野文吾が逮捕されるよう画策するも、心が行動することで文吾は釈放される。

最後は正志自身を殺させて殺人犯にしようとしたが、止めに入った心が犠牲となり、罪をかぶせるどころか、自分が犯罪者になってしまった。

ドラマでは殺人犯として逮捕される場面はなく、急に現在の時間軸に変わってしまいましたけど。


佐野文吾を殺人犯にさせたいなら、加藤みきおを使って文吾を呼び出したときにすればよかったのに……。

呼び出された場所に到着した佐野文吾は、スタンガンで眠らされ、加藤みきおも毒物で重体。

ここでみきおを毒殺するのではなく、拳銃や刃物で殺害したように偽装したほうが、より事件を解決しにくかったのでは……と思ったのです。


見たかった結末はコレじゃなかった……

正志により心が刺殺されたところで、場面が変わります。

そこにはテーブルを囲んで佐野一家と由紀(上野樹里)がいた。心が子どもができたことを報告しているシーンでした。


刺殺された田村心はもう存在していなくて、その場にいるのは和子(榮倉奈々)のお腹の中にいた心。

文吾だけが事情を把握しており、そこにいる心は過去のことは知らない。


田村心と佐野文吾が未来を変えた結果は、いちおうハッピーエンドに見えます。

でも、私個人が見たかった結末は、ちょっと違うものでした。


前に過去からいったん現代へ戻っているんだし、刺殺されたときに現代へ戻っていてほしかった。もしくは一命を取り留めてから、以前のように現代へ戻っていくとか……。


そして以前戻ったときのように、今度は刑務所ではない場所で親子が再会し、喜びを分かちあう。

殺人犯の息子として辛い人生を歩みながら、事件の真相を調べ始めた田村心が、幸せになれる終わり方を望んでいたのです。


ドラマでは田村心がいない世界で話が終わったけど、私としては田村心がいる世界での終わり方を見たかったのです。


まぁ、望む結末は見られなかったけど、ドラマ自体はとても楽しめました。

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