【天皇杯決勝の雑感】鹿島の天敵?藤本憲明が神戸に初タイトルをもたらす活躍

2020年1月1日

Jリーグ ヴィッセル神戸 スポーツ 鹿島アントラーズ

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サッカーの天皇杯決勝でヴィッセル神戸と鹿島アントラーズが対戦。

鹿島はいくつもタイトルを獲得してきた実績がある。

いっぽう神戸は、Jリーグ第33節で鹿島に3-1で勝利するなど、リーグ戦終盤から好調を維持して決勝まで勝ち進んできた。


どちらが優勝するんだろう?と、興味深く試合を見ていました。


天皇杯決勝、鹿島対神戸の試合結果

結果は2-0で神戸が勝利し、クラブにとっては初のタイトルを獲得。

前半18分にオウンゴールで神戸が先制、38分にも追加点。


鹿島が後半から選手交代や布陣変更で攻める時間が増えましたが、神戸はシーズン中には見られないような集中力の高さを発揮して、最後まで守りきった。

リーグ戦では守ろうとしても守りきれずに勝ち点を落とす試合が多かったので、神戸が無失点におさえて勝利というのも、意外な結果でした。


藤本憲明は鹿島にとっては天敵!?

先制点は、はじめは藤本憲明とされていたけれど、後にオウンゴールと修正される。

改修された国立競技場のはじめの1点目を誰が決めるかと注目していましたが、まさかオウンゴールになるとは、まったく想像していませんでした。


神戸の2点目も藤本憲明がゴール。

こちらもVARの介入がありましたが、正式にゴールが認められる。


藤本はシーズン中に神戸に移籍する前は、大分トリニータに所属。

Jリーグ開幕戦が鹿島対大分で、この試合で藤本は2得点。
神戸に移籍後の鹿島戦でも1得点で、チームは3-1で勝利。


天皇杯も含めると鹿島戦は3試合で4得点、自身が出場した試合はいずれも得点して勝利と、見事なキラーぶりを発揮。

神戸に移籍後はあまり出場機会がなかったけど、鹿島にとっては天敵ともいえる藤本が神戸にいたというのも大きかった。


ビジャの出場時間が極端に短かった理由

この試合を最後に引退をするダビド・ビジャ。

この日はベンチスタートで、いつ出場するんだろうと気になっていましたが、90分を過ぎたアディショナルタイムで出場。


ビジャを途中出場させるならもっと早い時間帯で投入するだろうから、コンディション不良でこのまま出場を見送るのかと思ったほど。

さすがに時間が少なすぎて、ボールを持ってまともにプレーする瞬間は訪れなかった。


プレー時間の短さがあまりにも不自然で気になっていましたが、

試合後のコメントでは、Jリーグの最終節で負傷して全治4週間だったとのことでした。


出場時間が短すぎたのが不思議だったので、理由を知って納得。

そういう事情があるのなら、投入するタイミングはあそこしかない。



試合展開によっては、ビジャを交代させる前に、3人選手交代させる可能性もあった。


最初に藤本を下げ、田中純也を投入。

イニエスタも途中で足を痛めて、リーグ戦なら大事を取って選手交代するところを、できるだけ時間を引っ張って出場させていた。

イニエスタにもしものことがあっても問題だから、ここでビジャ投入か?と思ったけど、誰とも交代しないことも奇妙だった。


もしイニエスタがすぐに交代して、他の選手もさらに負傷、あるいはキーパーが一発退場していたら、3人目の交代枠を使わなくてはならない。

ビジャをアディショナルタイムで投入する予定であったのなら、2人目の交代が慎重になってしまうのもわかります。



リーグ戦で負傷したビジャは通常であれば、リーグ戦終了とともに引退してもおかしくはない。

残り数分の出場しかできないのであれば、必ずしも決勝の試合に出られる保障はなかった。

それでも天皇杯の試合に出場できる可能性を考え、トレーニングを続けてきたビジャの姿勢には頭が下がります。


プロ意識が強いだけで、そこまで努力できるだろうか?

ヴィッセル神戸のクラブ関係者やチームメイトに対する想いがそれほど強かったと、勝手に妄想してしまいます。


ACLに出場することでリーグ戦の不安

天皇杯優勝チームは、ACL(アジア チャンピオンズ リーグ)へ出場となる。

神戸がACLでどれほど結果を残せるのか期待する部分と、リーグ戦は大丈夫だろうか?と心配な部分があります。


神戸は選手層が厚そうに見えるけど、レギュラー選手が欠けるとガクッとチーム力が落ちる印象。


イニエスタを獲得して以降、神戸の試合はホーム、アウェイに関わらず、観客数が増加。

クラブのサポーターではなくても、どんなプレーを見せてくれるのかと楽しめる。


ACLに出場したチームがリーグ戦では不調で、最悪J2へ降格というクラブもあるので、神戸も厳しいシーズンになりそうですが、降格だけはしないでほしい。


鹿島アントラーズが優勝するのは厳しかった

リーグ戦に続いて天皇杯でも神戸に連敗した鹿島。

ACLを制覇し、クラブワールド杯で準優勝、天皇杯も優勝したのが2016年シーズン。

あれから3年経過する間に、主力選手が国内外のクラブへ移籍した影響か、戦力がだいぶ落ちた印象は否めない。



神戸もリーグ戦と同様、守備のもろさを露呈するシーンは何度かあった。

ただ、スキをみせたところをつけ込めない。


攻守で目立っていたのはレオ・シルバくらい。

彼に高い位置でポジションを取ってもらい、個人技で強引に突破してもらうくらいしか、得点が期待できそうになかった。

現状の鹿島が神戸に勝利するのは、ちょっと厳しかったかな・・・という印象。


準決勝でJ2の長崎に3-2と接戦となったのが意外だったのですが、そういう結果になってしまうくらい、うまく戦えていないということなんでしょう。


最後に・・・

新国立競技場となって初の試合ということもあって、スタジアムの出来栄えにも注目していました。

屋根がついたおかげで、日差しが入り込む部分が減って、昼間の試合でもテレビ画面で見るぶんにはいいかもしれない。


ただ、風通しはどうなんだろう?

夏場はかなり蒸し暑くなりそうで、好カードの試合のチケットがタダでもらえたとしても、観に行く気にはなれない。



あと、試合前の選手入場で、選手とともに子どもたちも入場するんだけど、一列に整列したときの表情が堅かった。

選手はコートを着用していたけど、子どもたちはユニフォーム姿。

なので、緊張による堅さではなく、寒さで身体も表情も固まったのかなと。


真冬に薄着じゃ、寒いよね。

QooQ