日本が負けても、セネガル対コロンビア戦の結果によっては、グループリーグ突破の可能性も残されている状況です。
日本代表対ポーランド代表の試合経過
前半はスコアレス
日本は過去2戦から、先発メンバーを6人変更。ポーランドは勝っても先がないせいか、他の強豪国のように試合開始から身体の強さを活かして力任せに攻めてはこない。
日本は相手ディフェンダーの不用意なパスをカットして、決定的なシーンを作り出したりもしましたが、しっかり決めることができず。
ポーランドもクロスからのヘッドで決定機を作ったのですが、川島が横っ飛びでギリギリのところで阻止。
お互いチャンスこそ作るものの、これまでの試合と違って、どこか迫力不足といった印象で、前半はスコアレスで終了。
セットプレーから失点
後半14分、このまま引き分けなら・・・と期待感が高まってきたところで、日本は自陣でファールを与えてしまいます。ディフェンスの背後にクロスを出され、ベドナレクがほぼフリーの状態でボールにあわせてシュート。これが決まってしまい、ポーランドが先制。
後半20分過ぎたあたりで宇佐美を下げ、乾を投入。
まずは同点を・・・と考えてのことでしょうけど、日本は全体的に運動量が落ちたのか、攻守ともに精彩がなくなっていました。
終盤は試合を捨てて、時間稼ぎ
残り10分を切ったところで長谷部が投入される。この時点ではコロンビアが1-0で勝っていて、このままなら日本はグループ2位となる。
西野監督はポーランドから点を取って同点にすることより、0-1で負けてもかまわないと判断したのでしょう。
日本がなかなか攻めに転じないことを悟ったようで、ポーランドももうムリにボールを追わなくなった。
試合は1-0でポーランドの勝利となりましたが、他会場のコロンビアも1-0でセネガルに勝利したので、日本がグループ2位でトーナメント進出を決めました。
日本代表対ポーランド代表の試合の感想
ポーランドは決して強くはなかっただけに勝ちたかった
日本は前の試合から攻撃的なポジションの選手を総とっかえして、442の布陣で挑みました。個人個人ではそれなりにがんばってくれたと思いますが、ゴール前での日本の連携の良さなどはあまり発揮されませんでした。
ポーランドも引き気味であまりスペースが使えなかったのもあるでしょうけど、良くないときの日本代表という印象。
FIFAランキング8位のポーランドですが、同6位で大会前の親善試合で戦ったスイスに比べると、そこまで強さは感じなかったので、引き分けどころか、もしかしたら勝てるかも?・・・と思ったりもしたんですけどね~。
フェアプレーポイントという珍しい形でグループ2位が決まる
日本がポーランド戦で負けても、他会場の結果次第ではグループリーグ突破の可能性がありました。セネガルがコロンビアに勝てば、日本はグループ2位。
コロンビアがセネガルに勝っても、総得点や得失点差でセネガルよりも上なら、日本はグループ2位。
セネガルとコロンビアが引き分けなら、日本は敗退。
今回は、日本もセネガルも0-1で負けているので、得点数も失点数もまったく同じ。直接対決も2-2の引き分けでした。
こういった場合、フェアプレーポイントという試合中の警告数をポイントに換算して、優劣をつけることになります。
試合前は日本が3ポイント、セネガルは5ポイント。
3戦目にともに1枚ずつイエローカードを受けましたが、日本がセネガルよりもポイント数は少ないので、この規定により日本はグループ2位になることができました。
ここでもポイントが同じで優劣がつかなかった場合は、抽選で決めるとのこと。
このルールがあったので、試合の終盤、日本はリスクをおかして攻めるようなことはしなかったのです。
西野監督の賭け
フェアプレーポイントでは日本が優位だったとしても、セネガルがコロンビアに0-1で負けるとは限りません。もしセネガルが同点に追いついて試合終了だったら、セネガルが首位でコロンビアが2位となっていました。
選手のコンディションやここまでの試合内容から、日本が1-1の同点に追いつくのは難しいと、西野監督はセネガルがそのまま0-1で負けることに賭けたのでしょう。
そういう計算があってのこととわかってはいたけど、セネガルが同点に追いついちゃったら・・・と、長谷部が途中出場してから試合終了までの時間は、かなりヒヤヒヤさせられました。
万が一のことも考え、いい形でボールがつながりそうなときは点を取りにいって~・・・と思ったほど。
思惑通り、セネガルも負けてくれたので日本にとってはいい結果になったけど、他会場の結果によっては敗退しちゃうし、同点にする機会と時間を自分たちのほうから捨てるようなものですから、これはこれでけっこうリスクがありますね。
最後に・・・
この日のポーランドの出来だったら、日本は先発メンバーは変えなくても良かったかもしれない。でも、選手を休ませるのと同時に、ここまで出場していない選手も数名出すことができたのは大きい。
3戦連続同じメンバーで試合をし、その上でトーナメント1回戦を戦うというのは、体力的に厳しいですから。
負けて敗退していたら、また違ったことを思うんだろうけど、内容はどうであれ、グループ2位になれた・・・それだけでもうじゅうぶんです。
日本代表対ポーランド代表の試合結果
【スコア】日本代表 0-1 ポーランド代表
【得点者】
59分 ヤン・ベドナレク(ポーランド)
日本代表のスターティングメンバー
GK
1 川島永嗣
DF
5 長友佑都
19酒井宏樹
20槙野智章
22吉田麻也
MF
7 柴崎岳
11宇佐美貴史(OUT 65)
16山口蛍
21酒井高徳
FW
9 岡崎慎司(OUT 47)
13武藤嘉紀(OUT 82)
SUB
15大迫勇也(IN 47)
14乾貴士(IN 65)
17長谷部誠(IN 82)