日本代表対ウクライナ代表の試合結果と感想:マリ戦よりはマシだったけど・・・【親善試合】

2018年3月27日

サッカー日本代表 スポーツ

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ベルギーに遠征中のサッカー日本代表が、ウクライナ代表と親善試合を行いました。

23日に行われたマリ代表との試合から、先発メンバーは8人が変更。ウクライナは今回のワールドカップには出場しませんが、FIFAランキングでは35位と、55位の日本よりも格上の相手です。

日本代表対ウクライナ代表の試合経過

前半からウクライナが主導権を握る形でゲームがすすみます。

16分には日本の左サイドで槙野智章がぬかれ、クロスを入れられる。守備にきていた酒井高徳が相手より先にボールに触るも、コントロールするまでにはいたらず、あわやオウンゴール?と思ったけど、バーにあたり難を逃れる。


21分、バイタルでボールをうけたラキツキーがミドルシュート。植田直通の頭をかすめたか、ボールの軌道がかわり、キーパーの川島永嗣は反応しきれず、ゴールを決められてしまいました。

2度もラッキーは続かないか・・・。


日本も41分に柴崎岳のフリーキックから、槙野智章が頭であわせゴール。前半のうちに同点に追いついたのは良かった。


後半10分過ぎたあたりから、両チームとも選手交代が行われます。

そして迎えた後半24分、これまでどうにかしのいできた日本の守備が完全に崩される。

日本の右サイド深くまでドリブルで持ち込まれ、そこからボールをつなげられてしまい、最後はカラバエフにシュートを撃たれる。日本もコースを塞ごうと懸命に対応に当たりますが、一歩呼ばず、勝ち越しゴールを決められてしまいました。


日本は点を取ろうと攻勢に出ますが、ウクライナの守りを崩しきれず、タイムアップ。1-2でウクライナに負けてしまいました。


日本代表対ウクライナ代表の試合の感想

マリ戦よりはマシ

マリ戦よりはマシだったかな・・・というのが率直な感想。

ただ、初歩的なミスが多かったし、とてもほめられるような試合ではなかったです。

日本もベストメンバーではなかったとはいえ、ウクライナ相手にこの内容では、ワールドカップで勝ち点を取るのも厳しそう。


印象が良くなかった選手

植田直通

序盤、前線へロングボールを入れるのですが、誰も動いていなく、完全にタイミングを間違えた。これじたいは即座にピンチになるわけではないので別にいいけど、それから数分後のほうが問題。

中盤の選手にショートパスしようとしたところ、意志疎通ができていなかったのか、あっさり相手にボールを渡すこととなった。代表では初めてセンターバックで起用されたとはいえ、このポジションでは決してやってはならないミスの一つ。

マリ戦の宇賀神と同様、代表での経験がほぼない選手が、ミスなくプレーできるはずもないので、仕方ないですけどね。


酒井高徳

こちらも序盤から対応を誤り、一気にサイドを破られる。本田がカバーに入り、ボールを奪い返したのでピンチとまではならなかったけど、以降も守備が不安定。

本田が交代してピッチを去ったあとは堪えきれず、相手に決勝点を与える機会を作らせてしまった。

ドイツでは試合に出ているんだし、もうちょっとやってくれる選手と期待していたんですけどね・・・。


かといって、サイドバックの控え選手の層が薄いので、ワールドカップにも招集されるかもしれない。


長谷部誠

相手に寄せられて苦しくなったときに出したパスを取られるのはまだしょうがないけど、いったいどうしたの?と思うほど、パスミスが目立った。

味方も長谷部が苦しい状態というのを感じ取って、サポートにいくなりできればよかったんだけど。


杉本健勇

大迫が見せるようなポストプレイはあまり見られず、攻撃の基点になれなかった。

後半、交代する少し前に日本が自陣から攻撃をしようとしたところで相手選手と接触。そのままピッチに倒れてこんでしまう。味方にとってはパスコースはなくなるし、相手もマークする選手が一人いなくなったぶん、守りやすくなる。

結局、攻撃を仕掛けられず、やすやすとボールを奪われてしまった。相手側がボールを外に出し、いったん中断となりましたが、ピッチの外に出て治療するほどでもなかったようで、プレー再開。

せっかくカウンターを仕掛けるチャンスだっただけに、プレーに支障がないなら、あの場面はなんとかがんばってほしかったです。


味方と近い距離でプレーしたり、守備もそれなりにおこなっていたけど、そういったことは他の誰かでもできることだし、自身のプレーで決定的なシーンを作れていたわけでもないので、監督の起用法に疑問を感じてしまう。


久保裕也

本田圭佑に変わって途中出場。

それまでは本田がボールをキープしてタメを作ったりしていたんだけど、久保が入ってからはマリ戦のときのようにロングボールを多用するようになってしまった。

後方からのボールは精度が悪くおさまらなかったり、キープできても久保自身に突破できるほどのスペースや技量がなかったりで、チャンスメイクができない。結局、すぐにクロスを入れるくらいしかできなかった。


守備の面では、本田ほどには気にかけていなかったのか、久保が入ってからは右サイドが弱くなった印象。

攻撃は活性化できず、守備はもろくなるんじゃ、途中で出てくる意味がない。


アジア予選では活躍した時期もあったけど、試合を重ねるごとに目立たなくなってきている感じがします。

同じく途中出場の中島翔哉が、自分で持ち込んだり、味方を活かすようなプレーができていただけに、久保には良い印象を持てませんでした。


最後に・・・

本来は杉本のところでボールがおさまるような形にするか、サイドのスペースへ選手を走らせるようにボールを出すようなプレーがしたかったんだろうけど、そういうシーンはほとんど見られず。

久々に本田圭佑が先発出場し、彼のところから攻撃をしかけようという意図が感じられた。攻撃に転じたとき闇雲にとにかく前へボールを出すよりは、誰に渡せばいいかハッキリしていたほうが、選手もやりやすいのかな?と思いました。


ウクライナは後方から前線へボールを出したり、逆サイドへスピードのあるボールを通して、日本の守備が整う前にしかけるなど、素早い攻撃を何度も繰り出していた。

速攻が決まらなくても、フリーでボールをもらおうと動いたり、ボール保持者を追い越す動きでサイドをえぐったりと、効果的に日本を攻めていた。

ハリルホジッチ監督もこういうサッカーをしたいのかもしれませんが、見ているほうとしては、まだ完成形が見えない。


今回招集されたメンバーで言えば、杉本のところに本田、本田のところに宇佐美、山口のところに柴崎、柴崎のところに中島で、前の4人は流動的に動いてプレーをしていたら、どうなっていたかな?とか、考えてしまう。

このままハリルホジッチ監督の言うとおりにやって、格上の相手にも勝てるんだろうか?

そういう気持ちも、なくはないです・・・。


日本代表対ウクライナ代表の試合結果

【スコア】
日本代表 1-2 ウクライナ代表

【得点者】
21分 オウンゴール(植田直通)
41分 槙野智章
69分 オレクサンドル・カラファエフ

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