「君の名は。」が大ヒットしたのは知っていたけど、自分が見るときに結末とか知っちゃうと楽しめないので、作品の内容など詳しいことはあえて見ないようにしていました。
見始める前に知っていたのは、男女の学生の心が入れ替わること、「君の名は。」というタイトルから、おそらく恋愛モノだろう・・・ということ、そして映像がキレイというくらいでした。
今回はじめて見たので、感想を書き残しておきます。
以下、ネタバレがありますので、ご注意を。
「君の名は。」の感想(ネタバレあり)
心の入れ替わりという設定でどこまで面白くできるか?
前半は都会に住む立花瀧と糸守町という田舎に住む宮水三葉の心が週に何度か入れ替わり、とまどいながらもお互い日常生活を過ごしていく。入れ替わっている間は、自分の姿となった相手が何をしているのかわからない。あとで状況を把握できるようにスマホを利用して記録を残すなど、後々支障が出ないよういくつかルールを決めるといったあたりは、「なるほどね~」と楽しく見ていました。
ただ、ここからどう話を進めていくのだろう?
作品が面白くなるか、つまらなくなるか、ストーリーの流れがだんだん気になりだします。
自分には想像できない急展開
結果、自分には想像できないようなことが起こりました。糸守町でお祭りがあった日以降、心の入れ替わりが起きなくなる。立花瀧は宮水三葉のことがとても気になるが、メールも電話もつながらないため、会いに行こうとします。でも、宮水三葉になっていたときに住所とかは調べていなかったのか、町の場所がわからない。
立ち寄ったラーメン店でようやく町を知っているという人に出会ったのですが、なんと3年前の隕石の墜落で糸守町が消滅、宮水三葉をはじめ、町の住人は亡くなっていたことが判明する。
お祭りの日、宮水三葉が彗星を見ていたときに、そんなことが起こっていたとは・・・。
心が入れ変わることで立花瀧は3年前の糸守町、宮水三葉にとっては3年後の未来の東京を体験していたことになります。
「えぇ~~!?まさかそんな展開になるとは・・・」とビックリ。
心が入れ替わるだけでなく、タイムリープも加わるのか・・・。どちらか片方で設定した作品は多数あるけれど、2つ混ぜた作品は初めて見るかも?と驚かされました。
それと同時に、心が入れ替わった状態の中で、メモを通してやり取りしてきた2人のうち、片方がすでにこの世にいないという事実を知って、急激に寂しさを感じました。
ラストはありがちなパターンでハッピーエンド
ご神体にお供えしたお酒が時を紡ぎ、隕石が落ちる前の糸守町の宮水三葉に入れ替わることができた立花瀧。ここからは隕石落下に備えて町民を避難させようと奮闘。多くの犠牲者を出した歴史を塗り替えることができました。避難誘導がうまくいかず、失敗かと思いましたが、後のニュースではお祭りの日になぜか避難訓練をしていたことになっており、奇跡的に死者は0人。町長の支持だったみたいだけど、いったいなぜ?と謎も残りましたが・・・。
ラストは隕石落下から8年後の世界で、2人は現実の世界でようやく出会う。
過去の悲劇を知る少年が、特別な力や友人の協力を得て人々を救う・・・という、ありがちなストーリーではあったけど、大人でもじゅうぶん楽しめる作品でした。