試合結果と気になった点や感想などを述べていきます。
スタメンはＧＫ川島永嗣、ディフェンス最終ラインは右から酒井宏樹、吉田麻也、槙野智章、長友佑都。中盤に長谷部誠、山口蛍、井手口陽介。前線は原口元気、大迫勇也、久保裕也という布陣。
なお、日本代表にとって初となるＶＡＲ（ビデオアシスタントレフリー）を導入しての試合となります。
日本代表対ブラジル代表の試合経過
前半から大量失点
前半９分、ブラジルのコーナーキックの際に、エリア内で吉田麻也が相手選手を倒してしまい、ビデオ判定の結果、ファールをとられＰＫ。ネイマールがキーパーの逆を突いてゴールを決め、ブラジルが先制する。
さらに前半１６分にも、エリア内で山口がファールをとられ、またもＰＫ。キッカーは同じくネイマールでしたが、今度は川島がコースを読みきり、外にはじき出した。
直後のコーナーキックを井手口がクリア・・・かと思われたが、しっかりミートしきれず中途半端なクリアになってしまった。
そのボールを拾ったマルセロがミドルレンジでシュート。豪快に決まって、ブラジルがリードを広げる。
日本も前半３０分にＦＫを得て、吉田が直接シュートを狙うも、ポストに弾かれゴールならず。
すると前半３６分、ブラジルがカウンターによる素早いパスワークから、最後はキーパーとディフェンス陣の間にクロス。逆サイドで待っていたジェズスが枠内にゴールを決め、ブラジルが前半だけで３得点。
後半、コーナーキックから槙野がヘディングでゴールを奪うも、日本代表は１－３でブラジル代表に負けてしまいました。
日本代表対ブラジル代表の試合後の感想
ＶＡＲ（ビデオアシスタントレフリー）
初めのＰＫの判定はＶＡＲ、つまりビデオ判定によるものでした。吉田がファールした瞬間、すぐに笛が吹かれたわけでもなく、しばらくプレーが続いたところで主審が急に映像を確認しにいったので、最初はどうしたんだろう？と思ってましたが、まさかＰＫかどうかの確認に行っていたとは・・・。
最終的には主審が判断することなので、主審がすぐに笛を吹かない程度のファールなら、流しても良かったんじゃないかと。
エリア内だけでなく、直接点につながるようなシーンではない場面でも映像確認していたので、ちょっと厳しすぎない？と感じました。
ビデオ判定は今回はまだテスト段階みたいでしたけど、いずれこれが標準的なシステムになっていくというのであれば、見ているほうも慣れていくしかないですね。
ブラジルの３点目はお手本としたいほど見事な崩し
２点目まではＰＫがきっかけでしたが、ブラジルの３点目は見事な崩し方でした。相手陣内でボールを受けた久保が右サイドから中央にドリブルしたところ、あっさりボールを奪われカンター。瞬く間に日本のペナルティエリア内までボールをつながれるものの、一度はブロック。
しかし、ボールをキープしたブラジルが右サイドへ展開。外側をダニーロがあがってきて、ボール保持者を追い抜いていきます。
この瞬間にボールを出され、ダニーロはすぐにグラウンダーのクロスを放つ。キーパーとディフェンの間を通され、逆サイドにいたジェズスが決めるのですが、選手の動き、パスのコースとスピードが完璧でした。
日本の選手も戻ってきているので、スペースは決して広くはないんですけどね～。守るほうとしては、人数はそろっていても、スピードに対応しきれず、なすすべ無しといった感じ。
日本もこういう速い動きと連携を見せられるようになってほしい・・・。
３点とられ集中を欠く日本
３点目をとられた直後、センターサークルにボールを置いてゲーム再開となるのですが、日本はボールをキープするためにバックパスを選択する。しかしパスが弱く、味方選手に届く前にブラジルの選手にボールを取られ、一気に窮地に陥ってしまいました。前半だけでブラジルは３得点。だからブラジルが少しペースを落として、プレーすると思ってしまったんですかね？
そんな日本の集中を欠いた瞬間を見逃さず、ここで一気にたたみかけようと、積極的にボールを取りにいく。日本はあたふたしながらもどうにかしのいだけど、相手の心理を読みきってプレーするブラジルはさすがだな・・・と思わされました。
リードしてても悔しがるブラジルの選手
試合もアディショナルタイムに入った時間帯。ブラジルがパスをつないで日本に攻め込みます。ブラジルが右サイドからクロスをあげると、逆サイドでフリーになっていたサンドロがヘディングシュート。しかしこれは枠内におさまらず、ファーポストの外に飛んでいく。
両手を地面に叩いて悔しさをみせるサンドロ。
残り時間ももうわずか、ブラジルが２点リードでほぼ間違いなく勝つ試合。
日本との実力差は歴然で、ブラジルの選手もそんなに真剣な気持ちじゃないだろう・・・くらいに思っていましたが、点を取れず悔しがる選手の姿をみて、決してそんなことはないんだな・・・と、感じました。
その直後、日本もパスをつないで酒井がマイナスのクロス。浅野がシュートしようとしますが、ミートしきれず。浅野の斜め後方には乾も走りこんでいたので、浅野が下手に触らなければ乾のところまでボールが届いていたかもしれない。
ブラジルの選手がシュートを外して悔しがっているところを見た直後だっただけに、悔しがるどころか、惜しかった～とでも思ったのか、笑みを浮かべる浅野にちょっとイラッとしてしまいました。
ミスがもったいなかった
１失点目は吉田が相手選手を倒しても、ブラジルの選手ですら、流れの中でならよくある光景と気にもしていない様子でした。しかしＶＡＲにより、ファールを取られてしまう。ミスというよりは不運といったほうが良いのかもしれませんが、ＶＡＲが採用されることは事前にわかていたんだし、ファールせずに対応しようと思えばできていたのであれば、軽率なミスだったと言わざるを得ない。
２失点目は単純にクリアミス、３失点目は久保が判断に迷い持ちすぎてしまったことでカウンター。
いずれもしっかり判断できていれば、失点を防げていただけに、もったいなかった。
まぁ、頭ではわかっていても、思うようにプレーさせてもらえないから、ミスが出ちゃうんでしょうけどね。
ベストメンバーで見たかった
今回はフランスに移動しての、親善試合です。欧州で強豪と試合を組める機会は滅多にない。これまで当たり前のように招集されてきた本田、香川、岡崎が代表から外れるということでニュースにもなりましたが、相手がブラジルということを考えると、テスト色の強いメンバーよりは、やっぱり現時点でのベストメンバーで試合をして、どこまでやれるかをみたかった・・・というのが正直な気持ちです。
日本代表対ブラジル代表の試合結果
【スコア】日本代表 １－３ ブラジル代表
【得点者】
１０分 ネイマール（ＰＫ）
１７分 マルセロ
３６分 ジェズス
６２分 槙野智章
